美容室における顧客のカウンセリングシートとデータベースの取り扱い

美容室における顧客のカウンセリングシートとデータベース

 

美容室を経営していくなかで必ず必要になり、考えなくてはいけない事は再来していただけるお客様をどれだけ増やせるか、また、ご新規様を手放さないようにできるかだと思います。

つまりリピート率をあげる事、そして固定客につなげる働きかけをどれだけできるかだと思います。

今回は、リピート率や固定客の働きを考えながら美容室でのお客様(顧客)のカウンセリングシートとデータ管理について伝えていきたいと思います。

 

美容室でのカウンセリングシートについて

 

美容室でのカウンセリングシートについて

美容室ではご来店が初めてのお客様には必ず「カルテ」を記載していただくと思います。
カルテとは、お客様の個人情報(任意)や現在までの髪の悩みなど過去の施術情報を事前に記載していただくシートになります。

美容室によっては「カルテ」=「カウンセリングシート」と捉える美容室もあるかと思います。
今回は「カルテ」と「カウンセリングシート」は別のシートという事で話を進めていきます。

カルテがある事で事前にある程度の情報を得られるので、「カルテ」が1度目のカウンセリングになるといえます。

2度目のカウンセリングはカルテを元に実際に希望スタイルや髪の悩み、普段の髪のお手入れについてなど具体的に話をしていきます。

3度目は施術中に生え癖や毛流れなど細かい髪の動きを見極めてお客様の希望スタイルとの整合性を図ます。

4度目は希望のスタイルを維持するための髪のお手入れ方法を伝えて、普段使用している商材などの確認になります。(もちろん商材に関しては事前に確認しておくこともいいと思います。)

そして、施術工程が全て終わってからが重要になります。

今回の施術内容についてカウンセリングシートを元にお客様と共有するという事です!
施術中どうしても忙しく動いている美容師さんですが、1枚の紙に今までのカウンセリングの内容を箇条書きでもいいので記入しましょう。

お客様ご本人と共有することで、担当スタイリストさんと一緒に考えて作り上げたスタイルという認識に変わりますし、担当の方が親身だなと感じてくれると思います。

そしてお客様にとって『髪』の良き理解者になる事も間違いなしです。

最後、営業後にカウンセリングシートをきれいにまとめたり、パソコンにデータをまとめる作業をしましょう。 
次回以降のスムーズなカウンセリングにつながり提案力もあがるはずです。

そしてカウンセリングシートは既製品やノートでももちろん構いませんが、枠など書くスペースが決まっているものはオススメできません。

スペースなどが決まっているとシートのサイズに合わせて記入方法を考えてカウンセリングをしてしまいがちだからです。

シート優先ではなくあくまでもカウンセリング優先で考えられるといいと思います。

面倒や大変ですが、1日1日を一話完結と思って取り組めば膨大な財産になり、カウンセリングシートの重要性がわかるはずです。

 

美容室での顧客データについて

 

美容室での顧客データについて

美容室で広告宣伝費をかけてご新規のお客様を集めても、リピーターとなってもらえなければ意味がありません。
細かな顧客管理が重要になってくると思います。
顧客管理の徹底ができていなければ再来につながる可能性のあるお客様を手放してしまう恐れがあります。

1.店舗の選ばれるメニューやクーポンの把握
2.お客様の年代別や生活リズムでの来店時間や時期の把握
3.お客様の来店周期の把握やコントロール

簡単にわかりやすく説明するために上記3つに集約してみました。

1.
まず店舗にはいくつもの単品メニューや組み合わせメニューがあると思います。
店舗のスタート時点では競合店などのマーケティングや自分個人の経験でのメニュー作りで良いと思いますが、ずっと変化がなく続けていたらデータ自体が何となくのモノになってしまいます。

3ヶ月または6ヶ月そして1年事に選ばれている(人気)クーポンやメニューを厳選してWEBサイトなどでの表示の順番を変える事や需要のあるクーポンを活かしたメニューを作る事を心がけると良いと思います。
そして選ばれていないメニューやクーポンを一旦無くすのではなく、「ネーミングの変更」「表記の配置換え」「プラスメニュー」など目のつき方を変える事から始めると良いでしょう。もちろん技術の見直しも大事です!
一つずつ変化をつける事によって見え方も違うと思いますのでシンプルなデータ管理のひとつになるのではと思います。

2.
店舗に来店いただいているお客様の層を把握する事はすごく大事になります。
来店いただいてるお客様の年代によっての店内の雰囲気作りであったり、メニューの打ち出し方などさまざま考え方をもたなくてはいけない事が出てくると思います。
例えば、年齢層が高めのお客様が多い店舗で、今流行の『カット+バレイヤージュ』などというメニューをずっと表記していても選ばれる確率は下がりますし、流行だけで物事を考えてしまうと地域に根付いた店舗にはなりにくいと思います。
ちなみに流行などに関してはブログやSNSなどで配信していれば流行にもしっかり敏感な店舗と捉えられますので問題はないと思います。

そして、年代に合わせた生活リズムも同時に把握する事も大事です。
主婦の方の生活リズムや学生さんの生活リズム、ご年配の方の生活リズム、社会人の生活リズムなどいろいろあると思います。
時間が限られている方も多いと思いますし、なかなかタイミングがとれない方もいらっしゃるはずです。そのような事を来店いただいたお客様のデータとして管理していれば、「特別なクーポン」や「時間限定クーポン」や「短時間で終わるメニュー」などたくさんの配信方法へとつながると思います。
なんとなくで接客中の会話を頭に入れておくだけでは何の表現にもなりません。
せっかくのデータが頭の中で上書きされていくだけなのでもったいないと思います。

3.
お客様の来店周期を把握することについては、スタッフ皆さんのお客様への提案力でコントロールすることが可能です。さらに提案する事により自ずとデータを作りあげることができます。

例:
「季節に応じての髪色や髪の状態を変える提案」「イベント事などを把握しての次回提案」
「家族の方の行事での提案」「髪の状態を維持できる期間の提案」
などなど挙げればきりがないですが提案をすることによって少しでも次回来店への期間を明確にすることができると思います。

 

美容室における顧客のカウンセリングシートとデータベースの取り扱いまとめ

 

今回は、顧客のカウンセリングシートとデータベースの2つについてお伝えしていきましたが、店舗として管理するデータと個人で管理するデータがあるということがわかると思います。

ですが基本的にはスタッフの皆さんにカウンセリングシートや接客でお客様から集めていただくデータの方が大半をしめる事になると思います。

そしてお客様から集めたデータを店舗で数ヶ月ごとにまとめて管理して、新たな次の数ヶ月に活かすような働きに変えていくという事になります。

ですので会社として事前にしていく事はデータベースを回収できるようなマニュアルを作り、スタッフの皆さんと共有していく事が何よりも大事なのだと思います。

  • 木村雅史(Masashi Kimura)
    木村雅史(Masashi Kimura)

    株式会社mkyou57 代表取締役CEO 千葉県柏市にて美容室を経営。 離職率低下や顧客のリピーター化の独自メソッドを開発。 店舗内の思いのベクトルを統一することが、成功の鍵!

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